目次
単元名
場面ごとに読もう 「お手紙」
単元の目標及び評価規準
単元の目標
人物がしたことやそのときの様子に気をつけて物語を読むことができる。
評価規準
国語への関心・意欲・態度 | 読む能力 | 言語についての知識・理解・技能 |
・物語を読むことに興味をもち、楽しんで読もうとしている。 |
・場面ごとに人物の行動や様子について書かれていることから、人物の様子や気持ちを想像しながら読んでいる。 【C読むこと(1)ウ】 ・文章の中の人物の行動や様子を表す言葉を書き出している。【C読むこと(1)エ】 |
・「誰が」「どうした」に気を付けて、文章を読んでいる。 【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ(カ)】 |
単元(題材)設定の理由
児童の実態
本学級では、発表に意欲的な児童が多く、積極的に授業へ参加しているが、思ったことや見つけたことをまとまりなく発言する児童も多く見られる。また、発表に対して消極的な児童は、自分の考えや思いがあってもなかなか言葉に表せないでいる場合が多い。4月単元「風のゆうびんやさん」では、人物の行動や会話に着目し、様子や気持ちを思い浮かべながら読む学習を行った。様子や気持ちを考える際、文章の中から、登場人物の様子を探すことはできるが、気持ちを想像できる児童は多くはなかった。そのため、文章中の登場人物の行動や様子から、人物の気持ちを読み取り考える力を育てたい。
教材(題材)観
物語を楽しむためには、まず物語の中で起きた出来事、人物の行動や様子を順序よくとらえることが大切である。そのうえで、どのように行動したのか、どんな様子だったのかを詳しく想像させたい。本教材は、五つの場面から構成されている。主にがまくんとかえるくんの二人の行動や会話によって物語が展開している。それぞれの場面の人物の行動を中心に読むことで、できごとの順序をとらえやすい物語である。また、挿絵が効果的に添えられた作品であり、物語の出来事の大まかな流れをとらえたり、登場人物に共感し、想像を広げたりしながら読み進めることで、気持ちをとらえやすいと考えた。
指導観(手だて)
(1)ワークシートの工夫
登場人物の気持ちを考える際に、それまでの行動や会話を振り返り、気持ちを考えさせる形のワークシートにした。
(2)掲示の工夫
場面ごとに児童の考えた登場人物の気持ちを掲示しておくことで、変化をとらえやすくする。また、場面ごとの気持ちを振り返り、変化を追っていく中で、登場人物の気持ちを想像し書く手立てとなると考えた。
学習指導計画と評価規準
次 |
時 |
学 習 活 動 |
●指導・支援 ◇評価 |
1
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1
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○教材のねらいと活動の流れを確かめる。
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●「風のゆうびんやさん」を振り返らせ、誰がどんな手紙を受け取るのか想像させたり、自分の体験を発表させたりする。 ●がまくんとかえるくんの行動や会話に着目して読むことを意識づける。 ●アーノルド・ローベルの別の作品を紹介する。 ◇[関]物語を読むことに興味をもち、人物の様子を想像して読もうとしている。(ワークシート) |
2
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2 3 |
○文章と挿絵を手掛かりに物語を五つの場面に分け、教科書に番号を書き入れる。
○各場面の「場所」「人物」「したこと」をワークシートに整理する。
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●挿絵をばらばらに提示し、整理することで出来事の起きた順番を確かめさせる。 ●時間、場所、登場人物の様子をもとに場面を考えさせる。 ●文章をもとに各場面での出来事をまとめさせる。 ●個人で考えた後、全体でひとつの短い文にまとめさせる。 ◇[読]文章と挿絵を手掛かりに物語を五つの場面に分けている。 ◇[読]五つの場面ごとに、出てきた人物を確かめ、物語で起きた出来事の大まかな流れをとらえている。(ワークシート) |
4 |
○第1場面を読み、がまくんとかえるくんの気持ちを考え、ワークシートに記入する。 ○読み取ったことを振り返り、がまくんやかえるくんの気持ちを考えながら音読をする。 |
●二人がなぜ不幸せな気持ちなのかを考えさせる。
◇[読]行動や様子が表れている言葉を書き出し、悲しい気持ちで手紙を待つ二人の様子や気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート、音読) |
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5 |
○第2場面のかえるくんのしたことを読み取り、気持ちをワークシートに整理する。 ○読み取ったことを振り返り、かえるくんの気持ちを考えながら音読をする。 |
●手紙を書いているときと手紙を届けてもらうときのかえるくんの気持ちをそれぞれ考えさせる。 ◇[読]行動や様子が表れている言葉を書き出し、かえるくんの様子や気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート、音読) |
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6 |
○第3場面のがまくんとかえるくんがしたことや言ったことから気持ちを考える。
○読み取ったことを振り返り、がまくんとかえるくんの気持ちを考えながら役割を分けて音読をする。
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●二人の会話を対照できるよう板書をする。 ●かえるくんの行動やかたつむりくんがこないことの繰り返しに着目させる。 ◇[読]お手紙を諦めているがまくんと、かたつむりくんの到着を待つかえるくんの様子や気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート、音読) |
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7(本時) |
○第4場面を音読し、がまくんやかえるくんの様子を読み取り、その時の気持ちを考える。 ○読み取ったことを振り返り、がまくんとかえるくんの気持ちを考え、役割を分けて音読をする。
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●これまでの二人の行動や、気持ちの変化を想起させる。
●登場人物の気持ちを考えながら、音読を行わせる。 ◇[読]二人が幸せな気持ちに変わっていく様子や、そのときの気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート) |
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8 |
○第1場面と第4場面のがまくんとかえるくんの挿絵を比較し、気付いた事をワークシートに記入する。
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●二枚の挿絵から、人物の心の変化に目を向けさせる。 ●教材文を音読した後で変化が分かる言葉を確かめ、理由を考えさせる。 ◇[読]第1場面と第4場面のがまくんとかえるくんの違いに気付き、様子や気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート) |
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9 |
○第5場面で手紙が届いた時の登場人物の会話を想像してワークシートに記入する。 ○想像した会話を発表し合い、がまくんとかえるくんがどのような気持ちだったのか話し合う。 |
●四日間待ち続けた二人の気持ちを想像させながら書かせる。
◇[読]手紙が届き喜ぶがまくんと、それを見守るかえるくんの気持ちを想像しながら読んでいる(ワークシート、発表) |
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3 |
10 |
○並行読書で読み進めたアーノルド・ローベルの他の作品を読んで人物の様子や行動を中心に思ったことを発表し合う。 ○単元の振り返りを行う。 |
●図書の時間や朝読書の時間で各自読み進めておく。
◇[読]人物の行動や様子を想像しながら読むことができたか振り返り、感想をまとめている。(ワークシート、発表) |
本時の学習 (7/10時)
本時の目標
幸せな気持ちで手紙を待つかえるくんとがまくんの様子や気持ちを想像して読むことができる。
展開
学 習 活 動 |
●指導・支援 ◇評価 |
1 本時の学習内容を確認する。
お手紙のはなしをきいた かえるくんとがまくんの ようすや気もちを かんがえよう。 2 P64L8までを読み、かえるくんやがまくんの様子や気持ちを読み取る。
3 P64L7~4場面の最後まで読み、お手紙の話を聞いて、なぜがまくんが「ああ。」「いいお手紙だ。」と言ったのか考える。
4 これまでの場面で二人が「親友」と思ったところを考える。
5 手紙を待つがまくんとかえるくんの気持ちをワークシートに記入する。
6 がまくんとかえるくんに役割を分けて音読をする。
7 本時の振り返りを行う。 |
●これまでの二人の行動や、気持ちの変化を想起させる。
●会話に対して誰の発言か明確にする板書を行う。 ●前時を振り返り、かえるくんの発言の変化をとらえさせる。
●手紙の内容の「親愛」や「親友」の意味を第一時でおさえておく。 ●お手紙の話を聞いてがまくんの気持ちが変化したことをおさえさせる。
●これまでのがまくんの気持ちやかえるくんの行動や会話から考えさせる。
●書き込みが進まない児童には、掲示を活用し、二人の気持ちの変化やかえるくんのしたことを思い出させる。 ◇二人が幸せな気持ちに変わっていく様子や、そのときの気持ちを想像しながら読んでいる。(ワークシート)[読] ●登場人物の気持ちを考えながら、音読を行わせる。 |