目次
単元名
お話を作ろう
単元の目標
地図を手がかりに想像を広げ、場面ごとに整理してお話を書く
評価規準
関心・意欲・態度 |
書く能力 |
言語についての 知識・理解・技能 |
・地図をもとに想像を広げ、お話を作ることに意欲をもって取り組もうとしている。 |
・物語の中の出来事の順序を決め、お話の構成を考えている。 【B書くこと(1)イ】 ・人物の行動や会話を取り入れ、場面の様子を分かりやすく文章に書いている。 【B書くこと(2)ア】 |
・段落や会話の改行などの適切な使い方を理解している。 【伝統的な言語文化と国語の特質に関わる事項イ(ク)】
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単元(題材)設定の理由
児童の実態
「かんさつしたことを書こう」の学習では屋上から東西南北の様子を観察したり、校庭の様子を場所ごとに観察したりしてメモを取った。その時に書いたメモをもとに、観察したことを段落に分けて書く活動を行った。東西南北や、観察した場所ごとに書くという明確な観点を設けることで、ほとんどの児童が段落を意識して書くことができていた。しかし、観察したメモから文章を書く際に、「はじめ」「なか」「おわり」の構成を意識して書いた児童は少ない。
「もうどう犬の訓練」の学習では、要約する力を身に付けるために、意味段落ごとに大事な言葉や文を探して、サイドラインを引き、それらを使い文章を短くまとめる活動を行った。文章を読み取り、大事な言葉や文を見つけサイドラインを引くことは多くの児童ができた。しかし、サイドラインの部分を使ってまとめる際に、文章相互の関係を考えながら、工夫して短くまとめることができた児童は少ない。
物語の感想や、日記等文章を書く際に、様子を表す言葉が少なく、会話文を使用する児童は少ない。想像したことを書く本単元を通して、様々な表現に触れ、会話文を使って楽しみながら文章を書き、表現する力を広げていきたい。
教材(題材)観
本教材では、絵地図をもとに想像を広げ、お話を書くという言語活動を通して、出来事の順序を考え、場面の様子を分かりやすく文章に書く力をねらいとしている。絵地図に道順を書き込み、そこから順序にそって出来事を考え、お話を作っていく。場面ごとの出来事を書いた構成メモから、話の順序を意識して書く力を身に付けさせたい。また、お話作りを通して、場面の変化を意識し、段落ごとに分かりやすく伝える表現活動を行っていく。
教科書の例文から様子を表す言葉や会話文を取り上げる。様子を表す言葉や会話文は、人物や物が物語の中でどのような存在としてあるのか、その設定を示すことができる。また、外見だけでなく、その雰囲気も読み手に伝えることができ、物語の次の展開を想像させる。詳しく表す言葉を使うことで、人物の言動や物語の情景をより具体的に思い浮かべることができ、その人物がどんな性格かを読み手に想像させるのに効果的であることを実感させたい。
指導観(手だて)
グループによる意見交流の場の設定
想像したことを児童同士で発表・交流する場を設定する。想像したことを友達に伝える活動を通して、自分の思いや考えを進んで表現できる力を高めることができると考えた。また、友達がどんなお話を作っているかを知ることで、自分のイメージが広がったり、新しいアイディアが浮かんだりすることが期待できる。交流するグループを単元の途中で変更し、なるべく多くのお話を読めるようにする。
場面ごとに出来事を考える構成メモの工夫
地図の道順から場面ごとに出来事を考え構成メモを作成する。構成メモから文章にする際に、お話の筋が通り、また段落を意識して文章を書くことができると考えた。また、場面ごとに会話文を一つは入れることで、正しく会話文が使えるようにする。
学習指導計画と評価規準
次 |
時 |
主な学習活動 |
●指導・支援 ◇評価規準 |
1 |
1
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○教材のねらいと活動の流れを確かめる。 ・絵地図をもとに道順を決める。 ・構成メモを書く。 ・構成メモからお話を作る。 ・作ったお話を交流する。 ○教科書の例文を読み、道順を確認する |
●絵地図を掲示し、興味関心を高める。
●例文がどの道順にそって書かれているか確認する。 ◇[関]地図をもとに想像を広げ、お話を作ることに意欲をもって取り組もうとしている。 |
2 |
○例文を読み文章で工夫している点を見つける。 ・会話文だけでなく場面や人物の様子も書かれている。 ・場面ごとに段落が分かれている。 ○地図中の動物や橋などに付く様子を表す言葉を考え、付箋に書き発表する。 ○例文の主人公二人の性格を考える。 |
●付箋を地図に貼り、様子を表す言葉として掲示しておき、お話作りの支援として活用する。 ◇[言]段落や会話の改行などの適切な使い方を理解している。 |
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2 |
3 |
○地図をもとに、道順を決める。
○主人公二人の性格を想像させ、人物設定を考える。 ○考えた人物設定をグループで発表し合う。 |
●場面を最低二つ以上つくれるように道順を考えさせる。 ●出来事を考えながら道順を決めるよう指導する。また、絵地図に場面の番号を記入させる。 ●戻る道順は考えさせない。 ◇[書]地図をもとに人物の進む道順を決めたり、人物について想像したりしている。 |
4 |
○牧場の場面の出来事の書き方を考える。
○牧場の場面の出来事を書く。 |
●牧場の場面の出来事の例文を示し、「どこで」「だれが(何が)」「何をした」を書くよう指導する。 ●教科書の文章と比較し構成メモには会話がないことを確認する。また、様子を表す言葉があったほうが分かりやすいことを確認する。 ◇[書]お話作りに必要な構成メモに書く事柄を理解している。 |
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5 (本時) |
○決めた道順にそってお話の流れを場面ごとに考える。
○グループで場面と出来事を交流し、感想を発表する。 |
●最初の場面の例を示し、前時を想起させる。 ●書き込みが進まない児童には個別に問いかけ、想像を広げさせ、次の場面につながる助言をする。また、ヒントカードを用意する。 ●同じ場面を選んでも出来事が異なることを確認する。 ◇[書]地図の道順をもとに場面の出来事を想像して書いている。 |
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6 7 |
○想像したことを場面ごとに整理して文章に書く。 ○お話に題名をつける。 |
●前時のワークシートをもとに、お話を考えさせる。 ●教科書の例文を振り返り、お話を書く際のポイントをおさえる。 ●各場面に会話文を一つは入れることを約束する。 ◇[書]人物の行動や会話を取り入れ、想像した場面の様子を分かりやすく文章にしている。 ◇[言]段落や会話の改行などを適切に行っている。 |
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3 |
8 9 |
○友達と読み合い、互いに助言し合う。
○必要に応じて文章を修正する。 ○画用紙に表紙を書き、冊子として完成させる。 |
●推敲のポイント ・誤字・脱字はないか ・文章が地図の道順に沿っているか ・場面ごとに段落に整理されて書かれているか
◇[書]書いた文章を推敲し、間違いがないかを助言し合い、必要に応じて直している。 |
4 |
10 |
○完成したお話をグループ内で読み合い、感想や良かったところを伝え合う。
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●読み合うグループを変え、なるべく多くの作品を読めるようにする。 ●書いた作品は教室に置き、全員が読めるようにしておく。 ◇[書]書いたお話を読み合い、良かったところや工夫しているところを見つけて伝え合っている。 |
本時の学習 (5/10時)
本時の目標
地図の道順をもとに場面の出来事を想像して書いている。
展開
学習活動 |
●指導・支援 ◇評価 |
1 本時のめあてと学習の流れを確認する。 場面ごとに起こった出来事を考えよう
2 出来事の書き方を掲示物を使って確認する。
3 決めた道順をもとに出来事を考える。
4 グループでワークシートを交換し、場面と出来事を読み合う。 気づいた事や感想を発表する。
5 振り返りを行う。 |
●地図を掲示し、書き込んだ道順や場面の番号と、主人公の人物像をおさえる。
●牧場の場面の例を示し、出来事には「どこで」「だれが(何が)」「何をした」を書くよう指導する。「何をした」は複数でもよいこともおさえる。 <出来事> ぼく場でかおるとまことがふしぎな地図を見つけて、おしろにむけて出発する。 ●教科書の文章と比較し構成メモには会話がないことを確認する。また、様子を表す言葉があったほうが分かりやすいことを確認する。
●書き込みが進まない児童には、個別に地図の登場人物や物から、想像を広げさせ、次の場面につながる助言をする。また、「どこで」「だれが(何が)」などを書き込めるヒントカードを用意する。
●早く終わった児童には、1場面から最後の場面まで、話の筋が通っているか確認するよう助言する。
◇[書]地図の道順をもとに場面の出来事を想像して書いている。
●気付いた事等、感想をもちながら聞くよう指導する。
●同じ場面を選んでも出来事が異なることを確認する。 ●次時は構成メモから場面ごとにお話を書いていくことを伝える。 |