目次
単元名
食べて元気!ご飯とみそ汁
単元の目標
<知識及び技能>
・食品の栄養的な特徴や体内での主なはたらきが分かり、食事をバランスよくとることの大切さが分かる。
・ごはんとみそ汁を作り方が分かる。
<思考力、判断力、表現力>
・五大栄養素などから、みそ汁の実の組み合わせを考えて、みそ汁作りの計画を立てることができる。
<学びに向かう力、人間性等>
・毎日の食事や食事に使われている食品に関心をもつ。
評価規準
ア.知識及び技能 |
イ.思考力、判断力、表現力 |
ウ.学びに向かう力、人間性等 |
①五大栄養素の種類と働き・栄養を考えて、食事をとることの大切さや、米飯及びみそ汁の調理の仕方について理解している。 ②安全や衛生に気を付けて、ご飯とみそ汁を調理することができる。 ③各地に伝わる伝統や地域性と栄養の組み合わせが分かる。 |
①おいしい米飯及びみそ汁の調理の仕方について考えたり、自分なりに工夫したりしている。 ②出汁やみその特徴を考えている。 |
①日常とっている食事、特に日本の伝統的な日常食である米飯とみそ汁に興味をもち、食事の役割を考えて食事を大切にしようとする。 ②調理のふりかえりを今後に生かそうとしている。 |
単元(題材)設定の理由
児童の実態
本学級の児童は、明るく素直で、課題に向かって積極的に取り組む児童が多い。家庭科の学習がスタートしてから半年以上が経つ。普段の授業から、多くの児童が家庭科の学習内容に興味をもっていることが分かる。
朝食の割合は、和食と洋食の約半数ずつで分かれた。みそ汁に関しては、1週間の内に飲まない児童はほとんどおらず、本学級の児童にとって、みそ汁は親しみ深い食事と言える。また、家での料理経験がある児童が多く、食に関する興味・関心を高くもっていると考えられる。調理実習でも男女関係なく、積極的に取り組む児童が多く見られる。
教材(題材)観
本単元は、毎日の食事を振り返り、食品に含まれる栄養素が体の中でどのような働きをするのかを知識として身に付けることや、「ごはんとみそ汁」の調理実習を通して技能を身に付けることをねらいとしている。栄養素の働きを理解した上で、バランスを考え、食材を選び、作ることができ、これからの食生活に生かしていく力がつくような授業を展開していきたい。
そのため本単元では、栄養士と共に進めることで、栄養素の働き、食文化、利き出汁、調理実習など、より専門的な知識を元に学習が構成できると考えた。毎日の食生活を振り返る学習では、全員が共通している給食を中心に考える。毎日食べている給食には、主食・おかず・汁物があり、バランスを考えて構成されていることに気付かせたい。そして、食品の栄養についての知識、食品に含まれる栄養素が、体の中でどのような働きをするのか、栄養のバランスをとることの大切さに気付かせたい。五大栄養素では、1年生の時に栄養士と学習した3色分類からさらに5つに分けることで、既習事項を生かせると考えた。
また、班での話し合いを取り入れることで、意見を交流する場面をつくり、自分の考えを広げたり友達のいい視点を見つけたりすることで、学びを深めるようにしたい。このように取り組むことで、食育分科会の目指す「栄養と健康を考えた実践(選ぶ・作る・食べる)できる児童」に近づけていけると考える。
指導観(手だて)
・現在までに学習した内容や、総合的な学習で用意した食材を活用することで、児童の学習意欲を高める。
・タブレットを活用し、ふり返りの充実を図る。
・家庭科単元の中で研究主題にせまるための単元計画の工夫。
・学習を深めるためのワークシートの工夫。
・栄養士の専門性を生かした T.T 授業。
・五大栄養素の知識を生かした具材選び。
学習指導計画と評価規準
時 |
ねらい |
学習活動 |
評価の重点 |
1 日々の食事と栄養素について考えよう
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・日々の食事をふりかえり、食事について考える。
・五大栄養素の働きが分かる。 |
・朝、昼(給食)、夕の食事を思い出す。 ・一週間分の給食写真からどんな工夫があるか考える。 ・栄養列車(三色分類)を使って、五大栄養素の働きを考える。 |
・ウー①
・アー① |
2、3 ご飯の炊き方、味噌汁の作り方を知り、実習の計画を立てよう
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・お米の調理方法(洗米、水分量、浸漬時間、火加減、加熱時間、蒸らしの時間)が分かる。
・みそ汁の調理方法(適した具、具材の切り方、水分量とみその量、みその溶き方とタイミング)が分かる。 ・班の人数に合わせた分量、調理の進め方が分かる。 |
・お米の調理をワークシート、映像教材を活用し、調理のポイントを手順にそって学習する。
・味噌汁の作り方をワークシートに沿って学習する。 ・材料の切り方をオリジナルの映像教材をみながら学習する。
・班の人数や手順を確認しながら、調理計画を作成する。
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・アー①
・イー①
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4、5、6 利き出汁!様々な出汁を味わってみよう
ご飯、みそ汁を作ろう
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・好みの出汁、出汁と食材の組み合わせについて知る。 ・出汁の特徴と出汁を使うメリットが分かる。
・ご飯とみそ汁の調理を実践して調理の基本を学習する。
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・鰹節、煮干し、昆布、干し椎茸、塩水の飲み比べをして自分の好みの出汁を見つけ、出汁をひくメリットを知る。
・ご飯とみそ汁の調理をする。 |
・イー②
・アー② |
7 実習のふりかえりをしよう
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・出汁の実習、ご飯、みそ汁の調理をして自分の班の改善点や良かった点を共有する。 |
・実習の様子を撮影した映像を使って、各自の包丁の使い方、火加減など詳しいふりかえりをする。
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・ウー②
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8 日本各地のみそ汁と食材・栄養の組み合わせについて調べよう
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・各地のみそ文化と食材の工夫・栄養の組み合わせについて深める。 |
・日本各地のみそを使った郷土食を教材にして、地域の食材の工夫と栄養について調べる。 |
・アー③ イー① |
9(本時) 自分の体のことを考えたマイみそ汁を考えよう |
・マイみそ汁に入れる食材を考え、食材や調理の工夫が分かる。 |
・自分の体のことを考えたマイみそ汁に入れる具材を考え、意見交流をし、冬休みの実践に向けての計画を立てる。 |
・イー①
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10 マイみそ汁の調理方を考えよう。
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・学習した切り方や調理の手順を活かして調理計画を立てる。 |
・前時で選んだ食材の切り方や入れる順番などを考える。
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・アー①
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本時の学習 (9/10時)
本時の目標
ご飯とみそ汁の伝統的な料理を知り、自身の健康づくりに役立つマイみそ汁を考える。
展開
時 間 |
〇学 習 活 動 ◆予想される児童の反応 |
・指導上の留意点 ◇支援 |
◎教材・教具 ●評価規準 |
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導入 5分 |
○調理実習と単元の学習内容を思い出す。 |
T1 |
T2 |
◎学習ファイル |
・学習内容 ①出汁の種類と特徴 ②味噌の特徴 ③調理の仕方 をおさえる。 |
・T1の補足をする。
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展開 35分
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○T1のマイみそ汁の例示を見る。
○マイみそ汁を計画する。
○T1のマイみそ汁の例示を見て、気が付いたことを発表する。 ◆筋肉がつきそう。 ◆色を気にした方が良い ◆栄養バランスを考えた方が良い。
○自分たちが考えたマイみそ汁を班の人と見合い、意見交換をする。
○マイみそ汁の具材を確定する。
○マイみそ汁について発表し合う。
○T2のマイみそ汁の例示を見て、具の組み合わせや工夫のポイントについて知る。 |
・黒板でT1のマイみそ汁を例示する。 ・具材の組み合わせについて説明する。
・考えたマイみそ汁を、冬休みに実際に作ることを伝える。 ・ポイントを伝える。 ①どんなみそ汁にするか。 ②自分が作れる。 ③自分で食べられる。 ・机間指導をする。
・例示に対しての児童から意見を出させる。 ・児童の意見から、話し合いの視点を絞る。 ・具体的な具材を追加食材として挙げさせる。
・友達へのアドバイスは、具体的な具材や良い点を褒めるようにすることをおさえる。 ・友達の意見を聞いて、マイみそ汁の追加候補食材を記入しても良いことを伝える。
・具材の数を指定する。(6つまで)
・発表を称賛する。 ・マイみそ汁の具材や選択した理由を説明させる。 ・児童の発表を板書する。
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・T1の補足をする。
・机間指導をする。
◇具材選びやテーマ設定に困っている児童へ声かけをする。
・発表を称賛する。
・児童の意見を栄養士の視点で補足する。 ・ポイント ①栄養バランス ②彩り ③吸い口 |
◎板書掲示用イラスト①
◎ワークシート ●自らの生活体験や学習した内容から味噌汁の構成を考えている。 <イー①>
●意見の交換を通してマイみそ汁をさらによいものにしようとしている。 <ウー①>
◎板書掲示用イラスト②
◎板書
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まとめ 5分 |
○今日の活動の感想を書く。
〇感想の発表をする。 |
・本時のふり返りをワークシートに書かせる。
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◎ワークシート |