道徳教育について

平成20年公示版の学習指導要領に基づく教育課程編成の基準や留意点、道徳教育についてのまとめです。




学校における道徳教育の位置付け

学校教育法施行規則によって各教科、総合的な学習の時間、特別活動、外国語活動などとともに、教育課程の一領域を占めている。

宗教の時間を置く私立学校においては、宗教をもって道徳に代えることができる。




道徳教育の基本方針

〇学校における道徳教育は、道徳の時間をとして学校の教育活動全体を通じて行うものであり、道徳の時間はもとより、各教科、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じて、児童の発達の段階を考慮して、適切な指導を行わなければならない。

〇道徳教育は、教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭、学校、その他社会における具体的な生活の中に生かし、豊かな心をもち、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図るとともに、公共の精神を尊び、民主的な社会及び国家の発展に努め、他国を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため、その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。

主な配慮事項

〇教師と児童及び児童相互の人間関係を深める。

〇児童が自己の生き方についての考えを深める。

豊かな体験を通して児童の内面に根差した道徳性の育成を行う。

基本的な生活習慣社会生活上の決まりを身に付けること。

善悪を判断し、人間としてしてはならないことをしないようにする。

道徳の時間の目標

〇道徳教育の目標は、学校の教育活動全体を通じて,道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道徳性を養うこととする。

〇道徳の時間においては、各教科等と密接な関連を図りながら、計画的、発展的な指導によってこれを補充、深化、統合し、道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め、道徳的実践力を育成するものとする。

配慮事項まとめ

計画的、発展的に指導すること

学校教育全体で行う道徳教育と関連させ、補充、深化、統合すること

道徳的価値(の自覚および自己としての生き方についての考え)を深めること。

道徳的実践力を育成すること。

道徳の時間の内容

①主として自分自身に関すること。

望ましい自己の形成を図る。

②主として他の人とのかかわりに関すること。

望ましい人間関係を図る。

③主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること

人間としての自覚を深める。

④主として集団や社会とのかかわりに関すること。

平和的で文化的な社会及び国家の形成員として必要な道徳性の育成を図る。

道徳の時間の指導上の配慮事項

道徳教育推進教師を中心に道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間指導計画を作成する。

学級担任の教師が行うことを原則とする(中学校)

〇集団宿泊活動やボランティア活動,自然体験活動などの体験活動を生かすなど創意工夫ある指導を行うこと。

先人の伝記、自然、伝統と文化、スポーツなどを題材とし、児童が感動を覚えるような創意工夫ある指導を行うこと。

〇道徳の時間に関して数値などによる評価は行わない