小学生の家庭学習について

全国学力・学習状況調査の結果より自分で計画的に勉強をする児童の方が、平均正答率が高い傾向が見られます。

また、家で学校のことを話している児童の方が、平均正答率が高い傾向が見られます。

そのため・・・

○家庭学習の時間や内容を自ら考えて取り組むようにすることが望まれます。

○家族との触れ合いは子どもの心の安定と深く関わっていることから、家庭では子どもと向き合う時間を少しでも多くつくり出すようにするべきです。




低学年の家庭学習

学習時間の目安

1年生 20分  2年生 30分

この時期の特徴

1・2年生は、何でも知りたがり、好奇心が旺盛です。

しかし、一人で学習することや学習方法を決めることはまだ難しいので、家庭の協力が欠かせません。基本的な学習習慣を身に付けさせるために、できるだけ一緒に取り組み、できたことをほめて励ましましょう。

家庭で大切にしたいこと

基本的な生活習慣を身に付けさせよう

家庭であいさつを交わすようにしましょう。また、早起き・早寝をさせ、朝食をきちんと食べさせて生活リズムを整えましょう。

読書環境を整えよう

読書は豊かな心と学習の基礎である読解力を育みます。読み聞かせや親子で本を読む機会をもつようにしましょう。

家庭と学校との連携を意識しよう

学校からの連絡や、お便りを一緒に確かめましょう。一緒に連絡帳を確認するだけでも子どもはとても安心します。

まずはできることから

漢字…書き順に気を付けて、丁寧にゆっくり書かせましょう。

読書…読み聞かせをしましょう。また、本を身近に置きましょう。

音読…楽しんで、すらすら読めるように毎日練習させましょう。

計算…まずは正しく計算させるようにしましょう。楽しみながら計算に慣れるようにさせたいものです。

日記…楽しかったことやうれしかったことなどを、自分の言葉で順序を意識して書くようにアドバイスしましょう。




中学年の家庭学習

学習時間の目安

3年生  40分  4年生 50分

この時期の特徴

3・4年生は、いろいろなことに興味をもち、行動の範囲が広がり、自立心が芽生えます。

仲間をつくって活発に活動するようになりますが、自ら進んで取り組む家庭学習の習慣を身に付けるには、まだ家庭のサポートが必要です。家族の温かい助言や励ましの言葉がやる気を起こさせます。

家庭で大切にしたいこと

規則正しい生活をさせよう

テレビやゲームの時間を決めるなど、家庭で話し合ってルールを決め、規則正しい生活を送るようにさせましょう。

学習意欲を高める関わりをもとう

子どもとの触れ合いを大切にし、子どものやる気を見逃さず、ほめたり励ましたりしながら学習意欲を高めていきましょう。

家庭と学校との連携を意識しよう

学校からのお便りを家族に確実に渡す習慣を付けさせましょう。手渡しやお便りを置く場所を決めるなど、各家庭で工夫しましょう。

まずはできることから

漢字…新しく習った漢字をノートに10回ずつ書くなど、繰り返し練習させましょう。

読書や新聞…図書館で読書するなどしましょう。毎日、新聞を読む時間をつくりましょう。

音読…毎日、音読に取り組ませましょう。会話文は気持ちを込めて読ませましょう。

計算…一緒に買い物に行った時、「おつりはいくらかな?」などと生活と結び付けて考えさせましょう。

社会…地図を開いて、住んでいる場所を探すなどし、地図に興味をもたせましょう。

高学年の家庭学習

学習時間の目安

5年生 60分  6年生 70分

この時期の特徴

5・6年生は、自分を客観的に見つめ、周囲に対して自分の考えを主張するようになります。

学習では、ものごとを論理的に考えることができるようになります。また、自分が大切にされているかなど、周りの評価が気になるようになります

家庭で大切にしたいこと

時間を大切にする意識を育てよう

寝起きや食事の時間など、時間を意識することで計画性が養われます。家庭で学習する時間を決め、予定を立てて学習ができているか見直しましょう

社会への興味・関心をもたせよう

将来のことや社会の出来事について子どもがどのような思いや考えをもっているか、話を聞いてみましょう。

家庭と学校との連携を意識しよう

家庭ごとの生活スタイルに合わせながら、できるだけ、家庭で子どもの話をよく聞くようにし、担任の先生とも情報交換をしましょう。

まずはできることから

漢字…新聞記事の中から、習った漢字をノートに書くなどして、漢字が生活に結び付いていることを実感させましょう。

読書や新聞…国語の授業で勉強した作者の他の作品を読むようにさせましょう。毎日、新聞を読ませ、身近な社会事象に興味・関心をもたせましょう。

音読…間を取りながら読むなど、自分のめあてを決めて練習させましょう。また、他教科の教科書を音読すると、重要な用語や内容を理解できるようになります。

計算…教科書の問題をもう一度、ノートに書いて解いてみましょう。

社会…「歴史上の人物で知っている人は誰?どんなことをした人なのかな?」などと声掛けをし、歴史への興味・関心をもたせましょう。

家庭学習を習慣化させるためのポイント

次に示すポイントは家庭学習の習慣を身に付けることはもとより、子どもの健やかな成長のためにも大切な基礎の部分です。お子さんが低学年のうちは、生活のリズムを整えることを中心にサポートし、学年が上がるにつれて、学習の計画を立てて実行できるようにするなど、自主性を伸ばしていきましょう。

生活のリズムを整える

規則正しい生活リズムが日々の子どもの生活を整え、家庭学習の習慣化につながります。早起き・早寝をする、朝食をきちんと食べる、テレビやゲーム、携帯電話、スマートフォンの時間を決めましょう。

努力を認め励ます

一つのことを継続して取り組ませたり、少し難しいことに挑戦させたりして、やり遂げることの喜びを体験させましょう。

子どもの学習に目を向け、必要な声掛けや点検を行い、粘り強い努力を本気でほめましょう。

読書する時間をつくる

読書は、子どもの感性を磨き、知識や思考の源となります。まずは、家庭での読書や読み聞かせをしましょう。

地域の図書館等に行き、本との出会いをつくりましょう。

学ぶ雰囲気をつくる

家族で過ごす時間を大切にし、子どもの話をしっかり聞きましょう。

ニュースなどを話題にして、社会への関心を広げましょう。

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