特別活動についてですが、平成25年での東京都教員採用1次試験の論文問題に出題されるなど重要度が高まっています。
特別活動の史的展開
①昭和26年
「教科課程」の呼称を「教育課程」に改め、「教育課程」を小学校では「教科」・「教科以外の活動」の2領域とした。
②昭和33年
小・中学校が「教科」「道徳」「特別教育活動」「学校行事等」の4領域になる。
③昭和43年
「学校行事等」が統合され、小・中学校が「特別活動」と称されることになる。
④昭和52年
学校主観の領域名呼称統一の観点から、「特別活動」に統一。
特別活動の目標
望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り、集団の一員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする自主的、実践的な態度を育てるとともに、自己の生き方についての考えを深め、自己を生かす能力を養う。
目標まとめ
〇望ましい人間関係を通して・・・
①心身の調和のとれた発達
②個性の伸長
③集団や社会の一員
→自主的にして実践的な態度を育て自己を生かす能力を育成する。
〇特別活動の目標の学校の種類による違い
小学校:自己の生き方についての考えを深める。
中学校:人間としての生き方についての自覚を深める。
高校:人間としての在り方生き方についての自覚を深める。
特別活動の領域
小学校
・学級活動
・児童会活動
・クラブ活動
・学校行事
(1)儀式的行事
(2)文化的行事
(3)健康安全・体育的行事
(4)旅行・集団宿泊的行事
(5)勤労生産・奉仕的行事
特別活動の領域別目標と内容
①学級活動
目標
学級活動を通して、望ましい人間関係を形成し、集団の一員として学級や学校におけるよりよい生活づくりに参画し、諸問題を解決しようとする自主的、実践的な態度や健全な生活態度を育てる。
内容
学級や学校の生活づくり
日常の生活や学習への適応及び健康安全
②児童会活動
目標
児童会活動を通して、望ましい人間関係を形成し、集団の一員としてよりよい学校生活づくりに参画し、協力して諸問題を解決しようとする自主的、実践的な態度を育てる。
内容
学校の全児童をもって組織する児童会において、学校生活の充実と向上を図る活動を行うこと。
③クラブ活動
目標
クラブ活動を通して、望ましい人間関係を形成し、個性の伸長を図り、集団の一員として協力してよりよいクラブづくりに参画しようとする自主的、実践的な態度を育てる。
内容
学年や学級の所属を離れ、主として第4学年以上の同好の児童をもって組織するクラブにおいて、異年齢集団の交流を深め、共通の興味・関心を追求する活動を行うこと。
④学校行事
目標
学校行事を通して、望ましい人間関係を形成し、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養い、協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てる。
内容
(1)儀式的行事
学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。
(2)文化的行事
平素の学習活動の成果を発表し、その向上の意欲を一層高めたり、文化や芸術に親しんだりするような活動を行うこと。
(3)健康安全・体育的行事
心身の健全な発達や健康の保持増進などについての関心を高め、安全な行動や規律ある集団行動の体得、運動に親しむ態度の育成、責任感や連帯感の涵養、体力の向上などに資するような活動を行うこと。
(4)遠足・集団宿泊的行事
自然の中での集団宿泊活動などの平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、人間関係などの集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと。
(5)勤労生産・奉仕的行事
勤労の尊さや生産の喜びを体得するとともに、ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるような活動を行うこと。
指導計画の作成と内容の取扱い
・学校の創意工夫を生かし、児童・生徒による自主的・実践的な活動が助長されるようにする。
・学校行事は、各種類ごとに、行事およびその内容を重点化するとともに、行事間の関連や統合を図るなど精選して実践して実施。
・入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国家を斉唱するよう指導するものとする。
学校教育における国旗・国家の取扱いはここだけです。